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第46話 魔女はどこだ?

last update Last Updated: 2025-11-09 06:07:45

「してやられた、な」

 されど、そう悲観することもないかもしれない。

 ともすれば、これは私が真実に近づいている証左なのではないだろうか。

 少なくとも、“黒幕”はそう恐れた。私という男を。そう考えれば、この胸の屈辱も、少しは――。

「……などと、思わねばやってられんな」

 虚勢だ。吐くのは、自嘲のため息。いずれにせよ、ここにあった事件の調査資料は、灰燼に帰した。

 まさしく、犯人の思い通りになってしまった訳だ。

(ならば、シャーデフロイ邸への襲撃は、陽動だったのだろうか?)

 いや、待て。犯人のもう一方の目的は、この私自身の暗殺だったようだ。

 ならば、奴らにとって、“標的の王太子バージル”がここにいなかったことは、予想外だったのではないか。

 そうだ。だとしたら……、まだ、“僕”は負けてない。

 思考が、すぅっとまとまり――ふと、見上げたそこには、本棚が。

「バージル殿下?」

 動きを止めた私に、ローラントが心配そうに声をかけた。

 だが、今はそれどころではない。本棚の配列が、変わっている。太陽への道、通商勅令、ある若き騎士の迷い、聖オットーの双王国年代記……。

「……ローラント」

「はっ」

「私に、シャーデフロイ家襲撃の報を知らせ、この研究室から連れ出したのは、お前だったな?」

「はい、もちろんでございます! ……それがなにか?」

「ならば、信じるとしよう」

 おそらく、ローラントは“白”だ。彼の忠誠心は疑いようもないだろう。

 だが、他の騎士は? このアカデミーにいる、ありとあらゆる人間は?

「バージル殿下。いったい、なにを……」

「静かにしろ。壁に耳あり、だ」

 ただならぬ気配を感じ取ったのか、ローラントは息

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